コラム / プロダクト

    【連載】GORE-TEX PRO とともに進化する。THE NORTH FACE 新作「ハイブリッド ライエル ジャケット」がもたらす安心感

    ゲストライター
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    2020年、ネクストレベルへと進化を遂げた「GORE-TEX PRO プロダクト」。“極限を征する”ために開発されたこの素材は、より高度な「頑丈さ」「透湿性」「ストレッチ性」、さらには「サステナビリティ」を実現。新たに生まれ変わった「GORE-TEX PRO プロダクト テクノロジー」が採用されたアイテムは、アウトドア体験にどのような革新をもたらすのでしょうか。この連載では、ものづくりへの徹底したこだわりを持つアウトドアブランドの担当者にインタビュー。注目の新作、そして「GORE-TEX PRO プロダクト」の魅力に迫ります。第3回は、ザ・ノース・フェイス アウトドアグループ マネージャーの山下浩平さん。これまでのラインナップにはなかった新アイテム「ハイブリッド ライエル ジャケット/パンツ」の製作に込められた思いから見えてきた、“GORE-TEX PRO プロダクト”のさらなる可能性を探ります。

     

    トレッキングから雪山登山まで使える
    オールシーズン対応の万能モデル

    過酷を極める雪山から街中まで、アウトドアブランドでありながら、さまざまなシーンでファンを獲得しているザ・ノース・フェイス。それゆえ非常に多くのシリーズやアイテムを揃えていますが、そのラインナップをさらに豊かにするべく、2020年秋冬シーズンから新たに登場するのが「ハイブリッド ライエル ジャケット/パンツ」です。

    「3層構造の GORE-TEX ファブリクスを使ったアイテムとしては、これまでにオールマウンテンジャケット(表生地70デニール、 GORE® C-KNIT™バッカーを採用)と、クライムライトジャケット(表生地20デニール、GORE® マイクログリッドバッカーを採用)の2つがありましたが、前者は夏場に使うにはやや素材が厚く、後者は冬場に使うにはやや薄いことが懸念点でした。この『ハイブリッド ライエル ジャケット/パンツ』は表生地30〜40デニールの新しい GORE-TEX PRO ファブリクスを使い、従来にはなかったオールシーズン対応のアイテムとして開発しています」

    細部の作り込みにあたっては、トレッキングや岩稜帯歩き、雪山登山など、幅広いシーンを想定しているといいます。

    「まず注目していただきたいのが、40デニールの『GORE-TEX PRO stretch technology』を採用した肩から腕の切り替え部分。1980年代から続くアイコニックなディテールですが、ザックを背負ったときなど、特に負荷が掛かる部分に耐久性の高い生地を使うという機能から生まれたデザインです」

    「今回さらに、そこにストレッチ性が加わったことで、同時に運動性も高めることができました。それ以外の部分は『GORE-TEX PRO most breathable technology』を採用し、30デニールの生地でも頑丈さと軽さを両立しています。また、日本の多湿な山での快適性を上げるため、脇下にベンチレーションを設けるなど、プロ向けのアイテムさながらの特徴を備えています」

    そして、ザ・ノース・フェイスといえば、デザインの良さも多くの人に支持される所以。本作にも、そのこだわりは随所に見られます。

    「例えば、止水ジップの黒いテープラインというのは、見えすぎていると全体の印象が雑然としてしまいます。一般的にはファスナー自体を隠すようなフラップを付けるか、むき出しとなるのですが、今回は新しい試みとして、片側にのみフラップをレイアウトしました。形状や幅を工夫し、半分程度ジップを見せるデザインにすることで、従来よりもシンプルで洗練された印象を生み出すことができました」

     


    汎用性を意識した作り込みで
    GORE-TEX PRO プロダクトの性能を身近に

    「ハイブリッド ライエル ジャケット」は、ハードコアな機能が求められるシーン以外にも、幅広く対応できる汎用性の高さがキーポイント。これは開発段階でも特にこだわった部分で、それはポケットの配置にもよく表れています。

    「今回、あえて街向けのジャケットと同じような(脇腹あたりの)位置にポケットをレイアウトしました。通常、山での過酷な状況のみに照準を合わせて作り込むとどこまでもシンプルにせざるを得ず、ハーネスなどと干渉してしまうのでレイアウトを避ける位置なのですが、幅広いシーンで使う中では物足りない場面が出てきてしまいます。実際にハーネスを着用するシーンは限られているので、より快適に使っていただくためにはどうつくるべきかを考慮しました」

    同じ考えに基づき、ヘルメットに対応したフードにも工夫が凝らされています。従来、ヘルメットを被っていない時には生地が余り、見た目が野暮ったくなるだけでなくフィット感も妥協せざるを得ませんでした。そこで、どんな状況でもしっかりと頭にフィットしてずれないアジャスターを採用したのです。

    「一般的な登山ルートでは、ハーネスやヘルメットを付けるようなパートは少ないのでそれならば、快適性を優先することで汎用性を高めよう、というのが狙いです」

    いわゆるプロ向けのハイエンドモデルではない本作に、あえて機能性の高い最新の GORE-TEX PRO プロダクト テクノロジーを採用したことにも、もちろん理由があります。

    「『良い素材を汎用性の高いアイテムに落とし込むことで、より多くの人に届けたい』これがいちばんの狙いなんです。ですから、このハイブリッド ライエル ジャケットは、ザ・ノース・フェイスがこれまでに培ってきた知見に加え、新しい“GORE-TEX PRO プロダクト”の進化が合わさってはじめて実現したアイテムだと思っています」

    ちなみに、モデル名前の由来になったのは、ヨセミテ国立公園の最高峰「ライエル山」。標高3997mの山頂付近には氷河や岩稜帯による険しい一面もありつつ、一般的な登山者がトレッキングを楽しめる登山道も整備されており、多くの人々に愛されている山であり、まさにこのジャケットを象徴しているというわけです。

     

    開発に携わったからこそ見えてきた
    GORE-TEX PRO”の優位性とは

    ザ・ノース・フェイスが社内の共通言語として大切にしている言葉のひとつが、アメリカ建築家のバックミンスター・フラーの「Do more with less(最小で最大を成す)」。製品開発においては、「最小限のディテールで最大限の機能を発揮する」という意味で捉えられているそうです。

    「適材適所を見極めて、必要な部位に必要な機能を割り当てることで、製品になったときの完成度は大きく高まります。『頑丈さ』『透湿性』『ストレッチ性』を組み合わせることで最適な性能を作り出せる“GORE-TEX PRO プロダクト”は、そうした製品づくりのニーズにしっかり応えてくれます。その点でもザ・ノース・フェイスのアイテムとの親和性が高く、採用する理由のひとつになっています」

    今回、実際に“GORE-TEX PRO プロダクト”を活用し、アイテムの開発を行った山下さん。“GORE-TEX PRO”のいちばんの優位性は、性能の高さからくる「絶対的な安心を実感できること」だと言います。

    「ユーザーにとっては、雨風や岩による擦れなど、物理的な外的要因から身体を守ってくれることが重要。それがなければ、いくらディテールに凝ったところで、どんなシーンでも着られるという安心感には繋がりません。それを30デニールという薄手の素材で実現しているからこそ、『ハイブリッド ライエル ジャケット/パンツ』を生み出すことができました。他の素材にはなかなか真似できないことだと思います」

    最後に、今後もザ・ノース・フェイスの製品を開発していく上で“GORE-TEX PRO プロダクト”に期待することについても伺いました。

    「素材の進化は製品の進化に直結しますから、やはり性能は常により良いものを求めています。その上で、サステナビリティに関しても今後より一層求められていくでしょう。ザ・ノース・フェイスとしてはロングライフであることこそが環境負荷を減らすいちばんの要因だと考えており、ゴア社とも新しい素材の共同開発を行っているところです。今後もユーザーの皆様によりよい製品を届けられるよう、さらなる進化に期待したいですね」

     

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