故郷、自然、野生の地について考える
チャールズ・ポストです。エコロジストで、アウトドア愛好家、受賞歴のある映像製作者で、環境活動家です。環境再生型農業をけん引する農家にスポットライトをあて、ヨーロッパ全土での健全な土壌づくりを推進する団体、「Top 50 Farmers」のブランドディレクターも兼任しています。
巨大なオークとレッドウッドの森が太平洋に面している、北カルフォルニアの沿岸で育ちました。鳥であれ、魚であれ、森であれ、シエラネバダのそびえたつ山々であれ、自然は常に私のガイドでした。若い頃、バークレーのカルフォルニア大学で生態学の学士と修士を取得したことがきっかで、紆余曲折がありながらも刺激的な道を歩むことになりました。それが今の、野生生物の生息地や、農地などの保全活動へとつながっています。

何か月も屋外で働き、生活することで、ギアの重要性を理解するようになります。大切なのは快適さだけではありません。適切な道具を持つことで、自然の中で冒険や調査に取り組むことができるのです。
21歳の頃、ダグラスファー(ベイマツ)の風下にある小さな草原で、2人用のテントに寝泊りしていました。そこは、古代の森に囲まれた場所で、隣人はクロクマやオグロジカでした。その後、古木のレッドウッドで建てられたオフグリッドな山小屋に移り住みました。水はフォックス・クリークから汲み、暖は前の住人が残したフェンスの杭を割って燃料にした小さなストーブから取りました。風、雨、雪、朝の霧は日常だったので、良質で耐久性のある装備は必須でした。GORE-TEX ギアが私にとって欠かせない存在になりました。
高品質のジャケット、頑丈な防水パンツ、暖かいグローブ、丈夫なブーツに頼るのなら、何マイル歩こうと、何か月も使い続けようと、それらを信じなければなりません。若いころフィールドで過ごした経験によって、丈夫で責任持って作られた長く使えるギアに対して感謝する気持ちが育まれました。自然と深く関わりながら暮らし働く私たちにとって、それはとても大切なことです。

北カルフォルニアの森や沿岸の自然の中で過ごした日々は、何年も前のことです。その後、モンタナ州に引っ越し、イエローストーンの壮大な生態系の中で暮らしました。イエローストーンは、地球上に残された中でも、手つかずで生物と自然が繋がり合う数少ない場所の1つであり、今なお、オオカミ、クマ、そして渡りをする野生動物の大群が生き生きと暮らしています。私は、この素晴らしい自然を故郷とする人々と野生動物のつながりに力を注いできました。さらに6年後、妻のレーチェル・ポールと共に、思い切って世界へ飛び出し、ノルウェー北極圏の人里離れた離島へ移り住みました。今は、そびえ立つ山々と荒々しいノルウェー海に囲まれた古い農家に暮らしています。ロフォーテン諸島の天気は厳しく、風、雪、あられ、みぞれが容赦なく吹き荒れます。そうした厳しい気象は、海や渡り鳥、羊、そして野原や山を優雅に駆けるカンジキウサギと同じように、この土地の風景の一部となっています。
私のGORE-TEX ギアは、ロフォーテンの生活に完璧にマッチしています。まるでここでの生活のために作られたかのように感じます。暖かくドライな状態でいられるので、季節を問わずロフォーテンを思う存分楽しむことができます。道中の長さや遠さを気にする必要がないのです。この景色の中をゆっくりと歩き、新しい友人を知るように少しずつ親しんでいくことが、その場所を本当に理解するための最良の方法です。

ある場所のことを知れば知るほど、その場所を守ろうとする気持ちがより一層強まります。これは、私が故郷と呼ぶ新たな場所にも当てはまります。冒険の生涯と自然の中で過ごした時間を振り返って言えることは、私たちがどう地球と向き合い、どれだけの価値を見出しているかは、私たちが自分のギアをどのように大切に扱うかに表れているということです。ギアはまさに、自然と私たちの関係を成り立たせてくれる存在なのです。

どんな影響を地球に与えたいか考える時、「私たちは毎日、変化をもたらす機会を与えられている」ということを心に留めておいてください。ギアを大切に扱うことも、愛する場所に大きな影響を与える数ある選択肢の1つです。
